意外と知らない大規模修繕のあれこれ

マンションにお住まいなら、避けて通れないのが大規模修繕工事。管理組合の皆さまも具体的にどんな工事なのか、どこに頼めば良いのか、費用や工期について詳しく知っている方はほとんどいません。大規模修繕の内容についてご紹介します。

修繕と改修の違いとは?

大規模修繕工事では、「修繕」「改修」があり、同時に行うこともあります。しかし、「修繕」と「改修」は一体何が違うのでしょうか。

「修繕」は、劣化や不具合が起きた建物の一部や設備、部材を修理や取り替えなどの処置により、支障なく利用できる原状まで回復させることです。応急処置のレベルのではなく、建設当初の水準まで戻すことを目標しております。

「改修」は、マンションの質や資産価値を長持ちさせるために行うものですが、時代の変化によって、向上していく住環境の水準に合わせて、性能や機能を高めて、よりよい居住性を目標としております。

「修繕」が「リフォーム」、「改修」が「リノベーション」に対応するものと言ってもよいです。

費用や工事期間について

マンションの大規模修繕工事は工事費用がかかり工期も長い期間に及ぶため、資金や維持管理などを考える上でも長期修繕計画を立てることが一番重要なポイントです。

10年以上見直しが行わなれていない長期修繕計画は要注意です。10年も経てば修繕のために使われる資材や設備状況も変わります。いざ修繕をするとなったら資金不足に陥ってしまうケースも少なくありません。

長期修繕計画は3~5年ごとに見直しを行うことをおすすめします。見直しでは計画書の検証、修正案の検討、新規・追加修繕工事の積算、新たに長期修繕計画書の作成をします。

依頼先を見極めるポイントとは

マンションの大規模修繕工事は、マンションの管理や運営、周辺環境や資産価値としての将来性など総合的に診断する大きな機会です。

修繕や改修工事に関することはプロでなければわからないことだらけです。やはり修繕や改修工事を専門にしている建築会社や設計コンサルタントに依頼すべきです。

工事費用の見積りが適正であることも重要なポイントです。当社では、修繕工事に関わるあらゆるリスクを減らすコンサルティングサービスを提供しています。癒着・バックマージン・談合といった不適切業者による巧妙な罠に陥らないためのサポートとバックアップを行っております。

居住者が生活したまま工事を行うため、工事中のデメリットをきちんと説明してくれる会社を選ぶのがよいでしょう。安全面を最優先しているか、報告・連絡・相談をきちんと守ってくれるかという点をチェックして、依頼する会社を判断しましょう。